「パニック・パーティ」はアントニイ・バークリーの作品で、素人探偵であるロジャー・シェリンガムの最後の作品です。訳出が待たれていましたが、昨年秋にようやく翻訳されました。そんなに待っていたのならすぐ読めよというのは言えるのだけど。
で、さすがにシェリンガムとその一党、思い切り笑わせてくれます。しかも、もう推理小説じゃないし。。。どちらかというと、シチュエーション・コメディに思いっきりタバスコかけてみましたって感じかしらん。前回の「パニック・パーティ」もだいぶ壊れてたけど、まだ誰が犯人か、という興味もあったけど、これはもうねえです。でも、おもしろい。エゲレス人の一番とんがったところをかみ締めましょう。
というわけで、シェリンガムものは読み終わったんだけど、好みからいうと「最上階の殺人」とか「ジャンピング・ジェニィ」だなあ。シェリンガムの空回りを愛しているといえよう。そういえば「第二の銃声」も最近文庫化されたので、こちらもなかなか空回りしていて良いです。シェリンガムもの以外では「試行錯誤」がひねくれていたですなあ。
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