« 恒例 | メイン | オペラ座の怪人 »

September 02, 2005

●めざめの方舟

dvd-OshiMamoru-01.jpg何時の間にか押井守監修の「めざめの方舟」のDVDがでていたので買ってみた。ついでに音楽は川井憲次なのでこれも買っちゃった。愛・地球博(愛知万博)のパヴィリオンでやってるみたいなんだけど、ちょっとぐぐってみると、わけわかんなーいモードの意見多数。まあそりゃそうでしょうね。つうか、こういうものはわかんなきゃいけないのか?私の場合は多分見るたびごとに新しい発見やそのときの考えが現れて、総体的には地球や環境のことを想いそうだし、その時々で違うこと考えると思うんだけど、それが押井守の考えと全く同じでなければならない理由も無いし、それで全然問題ないと思うし。ただ、子供が泣き出したのはさすがに納得である。

DVDはイントロダクションに加えて、「靑鰉(しょうほう)-水の記憶」「百禽(ひゃっきん)-時を渡る」「狗奴(くぬ)-未生の記憶」で30分程度。付録のほうが80分強あるわけですが、まだ見てません。全体として意味を考えなくても済むので環境ビデオ的に結構好きです。

最初に書いたとおりそれぞれ体調やそのときの状態で思うことは違うのだが、「靑鰉(しょうほう)-水の記憶」は魚=海を中心に伸びやかでまったりとした感じがいい。なぜかくらげに惹かれるのでした。音楽もイノセンスなどではありえないのびのびとしたコードです。万博だと他の画面で実写の魚なども映っているらしい。

「百禽(ひゃっきん)-時を渡る」はあの疾走感のある音楽とともに空を飛ぶ感じ。ずっとみてるとやはり異世界から私たちを覗いているような感じがする。ただイメージ的にはイノセンスで択捉に向かうシーンや択捉上空と重なっちゃいます。

「狗奴(くぬ)-未生の記憶」は、各<六将>の漢字がコードとして遺伝子のように乱舞するところが音楽ともに最高にかっこよかです。ついつい部分にのめりこんじゃうので、全体が見えないのが悲しい。なんちゅうか一つの総体としての生命の裏で、ものすごい数の細胞が勝手に動いているようで、それでいて総体としては一つになっちゃう多層性を感じてみたり、生物としての可能性というか存在を感じたり。ただ、犬と赤ん坊の顔のモルフィングはちょっとチープな気がするので好きではない。

川井憲次の音楽はもうイノセンスの延長線上であるんだけど、テーマ的にイノセンスほど暗くなく、のびやかな曲もあって楽しんだ。けどサントラちょっと高い。。。万博のこの手の音楽としては、芸能山城組の「翠星交響楽 Ecophony Gaia」を思い出したけど、あれは合唱部分が少なくてちょっと不満だったす。

押井守のもともとの構想としては、<六将>は6体「靑鰉(しょうほう)」「百禽(ひゃっきん)」「狗奴(くぬ)」「金鋼(こんごう)」「馬頭(ばとう)」「霊羯(りょうけつ)」があって、それぞれ1ヶ月ごとに、ということであったらしい。誰か金をたくさん出して残りの「金鋼(こんごう)」「馬頭(ばとう)」「霊羯(りょうけつ)」も作らせてくださいませ。

コメントする