●コズモポリス
ドン・デリーロ(Don DeLillo)の「コズモポリス」を読む。劇のシナリオである「白い部屋」は読んだことがあるが、「ホワイトノイズ」や「マオII」「ボディアーティスト」が積んだまま。それから読めばよかったわけですが、ついつい新刊だったのとオビの紹介がかっこよかったので。
で、感想ですが、感想なし、終了。
というか、なんか全然おもしろくないし、生理的に受け付けない表現なんですが、80年代のミニマリスト的な表現なんでしょうか?違う?どの表現をとっても底が浅くてくだらないとかしか思えませんでした。うーん、デリーロいっぱいつんであるのに困ったな。まあ半分過ぎから少し読む気にはなりましたが、それほどおもしろいわけでもなく、殺すほうも殺されたがるほうも自分の都合のいいことばかり考えやがって。自分だけが正しいと主張する人間たちのくだらなさはメタレベルでよく表しているとは思うが。そういう意味では現代をそのまま表しているかもしれんが、記述レベルというか作者の視点から辞めて欲しかったすね。
しかし、これがかっこいいと思って読む人が多いとすると、怖い世の中だなあと思ってしまうのでした。うーん、うーん。きっとデリーロも売れるようにちょっとかっこよく、ちょっとすれて、ちょっともしかしたら自分だけが理解できるのかもしれないと自己満足させる程度に書いてるんだろうなあ。そういうあざとさも嫌だ。
あ、もちろんとても個人的な感想です、はい。