●ビアンカ・フィオーリ演奏会
17日にビアンカ・フィオーリ演奏会へ行ってきました。マンドリンの演奏会は去年のビアンカ以来です。ここでは思ったことを正直に書くようにしているので、少々書き方がきつく感じられるかもしれません。関係者の方、気を悪くされたらすみません。
「エジプトの幻影」は自分のサイトでもおいているので結構期待していったのだが、ちょっと物足りない。だいたいテンポが硬直過ぎて、曲のおもしろさが伝えきれていないと思う。音楽の「間」はもっと自在にとらないと面白くない、というか聴いていて不快。指揮者の解釈も不満だし、ソロは相当ぼろぼろだし、リズムは突っ込むし、2楽章のセロのアタックから伸ばす音も全くの不満。1部の曲は練習時間が足りないのかもしれない。石村さんの加筆部分は、なるほどーと思いました。2楽章は、私もデータ入れていて、裏でなんかやってんだろうなーと思いましたもん。3楽章の低音もおもしろいですね。
2部のアンサンブルのほうが音楽が活きていておもしろかったです。曲の問題ではなく、演奏の推進力というか自発的な力の問題。最近は、演奏自体が少々下手だとしてもなんらかの力のある演奏を聴きたいと思う。そうでないなら、どんなに弾けていてもあんまり興味ないなーってかんじ。おっと、これは2部の話とは大きく外れてしまいました。
3部はラコムの交響的序曲はおもしろかった。強烈に難しそう。ただ、最近MIDIで作っているせいか、やはり音色的に物足りなくなってしまう。もう少し打楽器や色を添えてもよいかなーと感じました。「カルソ風夜曲」は選曲の候補に考えていたんだけど、後半どこが良いのか一回聴いただけではわかりませんでした。後半やはりマンドリンの単色ではちょっとつらいなーと。「山国の婚礼」は、やはりマンドリン合奏はこのくらいが良くあっているのだと再確認。3部は指揮も達者だし良いのだが、スローな部分はもう少し力を抜いたほうが全体として曲がまとまるのではなかろうか?
去年アンコールでマスカーニのグリエルモ・ラトクリフを聴いて自分も作りたくなっちゃったような記憶があったので、期待していたが、ミケーリの交響的前奏曲でした。うーん、もう作ってるジャン。というわけで、初めて聴いて興味を持った人は日々是音楽からダウンロードしてみてください(結局宣伝)。
結局今の自分の音楽的好みは、相当マンドリン合奏というものから遠く離れていることを再確認。いやマンドリン合奏の「曲」は好きなんだけど、演奏体としてのマンドリンオーケストラはちょっと、という感じ。マンドリンオーケストラで感動させるのはとても難しいと思う。