●カルロス・クライバー死去
今日の早朝、寝る前にそのニュースを読みました。私はそれほどクライバー命というわけでもありませんでしたが、やはりいろいろと影響は受けています。昔はあまりオペラを聴かなかったので、私にとってのクライバーは、グラモフォンでのベートーヴェンの5番や7番、シューベルトの未完成、ブラームスの4番がすべてと言っても良いでしょう。やはりベートーヴェンのすごさには素直に感動いたしました。ブラームスは4番にはやりすぎでないかい?と思いましたが、これも強烈な印象で残っています。
その後 LD の時代になってフィリップスのベートーヴェンの4,7番、DVDでブラームスの2番など指揮の勉強のつもりで買ったけど、天下のクライバーは勉強の対象としては向いていない、天才はただ好きに振るのみ、のようです。もっとも裏でものすごい量の努力や勉強があったのでしょうが、そのようなものを軽々と超えて、天賦の才のみで振っているように見えてしまうところが、そのカリスマ性なのでしょう。
オルフェオ盤のベートーヴェン第4番も驚きましたが、確かライブということもあってか巨大な推進力とともに、壊れる寸前の演奏だったように覚えています。もうほんの 1mm 踏み出せば下品の極みのようになるのですが(もうこのレベルでダメという人もいるでしょう)、演奏に感動するというのは、うまいとかテンポが速いとかとは別次元にあることを改めて思い知らされた用に思います。
暮れのセールで「バラの騎士」と「こうもり」の DVD を購入してあるので、今度追悼のつもりで見ようと思います。またきっと追悼盤もでるのでしょうが、「椿姫」や「トリスタンとイゾルデ」って画像はないんでしたっけ。