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December 03, 2005

●ランプリイ家の殺人

book-Marsh-01.jpgええっと推理小説の古典を集中して読んでおります。ナイオ・マーシュはセイヤーズ、クリスティ、アリンガムと並んで「英国ミステリ4大女流作家」の一人となっておりますが、私読んだことありませんでした。不勉強のきわみでございます。さて、最近論創社からもいくつかでているので、「男前のアレン警部」も読んでみようかということで、「ランプリイ家の殺人」を読みました。国書刊行会のシリーズはレベルが安定しているので。で、「ランプリイ家の殺人」だけど、ランプリイ家が面白すぎる。時間関係の細かい部分はわたくし好みではないのですが、ランプリイ家とアレン警部で楽しく読めたので星4つ。

心はいつも朗らかだけど、経済観念まるでなしのランプリイ家で、お金を無心した伯父が殺される。さて犯人はランプリイ家の人々なかにいるのかそれとも、というわけで、つくりはまじめな推理小説なのですが、やはりランプリイ家の人々がおもしろい。というかこれが好きになれるかどうかでこの作品への好き嫌いが大きく分かれそう。私は好きなほうです。

探偵役を務めるスコットランドヤードのアラン警部は「男前のアレン」とよばれているし、まずかっこよいというか簡単に謎を解いているんですが、シリーズキャラクタとしては好きかも。ほかのも読んでみるのだ。テイに続いてマーシュも集めるのだ。論創社からは「アレン警部登場」「ヴィンテージ・マーダー」、早川ミステリでは「死の序曲」なんぞが入手しました。論創社からはまだ出るのかな。

ただ解説だったかで、カントリーハウスものとあったような気がするけど、これはそうではないのでは。。。ほかの作品のことだったかな?

ここからは読んでからどうぞ

どうもパターン的に「フライアーズ・パードン館の謎」や「シシリーは消えた」を思い出した。が、作品的にはこちらのほうが優れているように思う。構成もあるけど、やはりランプリイ家の表現力にかかっているかなあ。それと全体的に不自然な流れがないのがよいかな。筋的にはありでも心理的に納得できないものも多いので。

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