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June 26, 2006

●鷺娘

movie-sagimusume.jpg実は前項目の「TRICK劇場版2」を観たのは少々前でして、日曜日にはジョボノヴィッチの「ウルトラヴァイオレット」を観ようと思ったんだけど、時間がぎりぎりで人も多そう。。。そういえば、ああこんなのもあるんだ、と思っていたのがあったのでそちらにしました。板東玉三郎のシネマ歌舞伎「鷺娘」です。いやあ、見逃さなくてよかったよ。私ほとんど歌舞伎は知りませんが、それでも、すごーいと思いました。1時間で1,000円はちょっとした息抜きにも最適。。。いや息をのみますけどね。

「鷺娘」と「日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)」でそれぞれ30分。玉三郎の「鷺娘」はDVDでもでているけど、それとは違います。どちらも2005年の舞台のようです。

まずは「日高川」からですが、これは道成寺ものです。恋しい安珍を追って日高川まできた清姫ですが、船頭に「渡さないようにいわれている」と告げられて、壊れていくところがすごい。へたなサイコスリラーを越えてますな。元々浄瑠璃からきているのか、人形遣いが動かす人形の形式で清姫を演じるのですが、ちょっと気を抜くと本当に人形の演技のようにみえてびっくりです。また、船頭がおもしろすぎ。まゆげといい、芸が細かいのねと思った。舞台を直接観る方がもちろん良いのだろうけど、アップでも見せてくれるから見所はどこなのか、がよくわかってうれしいので、こういうシネマ歌舞伎もっとやってほしいなあ。ケレンな場面もあるけど、もう女の執念というか壊れて鬼に変わっていく姿はすごく、大画面で見る価値ありだと思うので、ぜひ捜して観にいってください。

「鷺娘」は一人で30分踊るという優れもんで、鷺の精が町娘に姿を窶して恋の妄執をさまざまにみせていくが最後は鷺の精の姿に戻って死んでいくというところでしょうか。4変化も含めて曲、踊りとも一見の価値があります。どちらも、「女は怖い」。

歌舞伎は江戸の娯楽だったわけですが、ケレンな部分も含めておもしろいね。でも初心者なのでもう少し勉強してからいけるともっと楽しいのかな。でもぶらりと入っても玉三郎の演技と踊りのすごさを堪能できますので、ぜひご覧くださいませ、といいたいけどもう他ではやってないのかな。

コメント

シネマ歌舞伎は見たこと無いけど、ほんまもんの舞台での歌舞伎はすごくおもしろいでっせ。私は演目に関する事前勉強なしでいつも見に行っていたのですが、それでも楽しめました。3階席だと安いし(私はそこしか行ったことが無い)、幕見だとさらに安いです。
さすがに金沢じゃ歌舞伎は見れないからなあ。試験が終わったら能でも見に行こうかと思っているんですけどね。

おう、観たいねえ。他に玉三郎と鼓童の「アマテラス」も興味あったけど終わっちゃったなあ。これは23日あたりにNHKで特集があるみたいだ。

日高川は人形振りという人形遣いと人形のようなのはおもしろい。

能はさすがに事前勉強しないとわからんのでは。

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