« BlogWrite のテスト | メイン | W-ZERO3 »

July 02, 2006

●悪魔に食われろ青尾蠅

book-Bardin-03.jpgもう半年が終わるのは早いなあ。今年の上半期はあんまり読めなかった。某所での上半期リストどうしようかなあ。。。

続けてジョン・フランクリン バーディンの3作目、「悪魔に食われろ青尾蠅」を読む。もちろん推理小説というよりは、サイコ・スリラーなのであって、その不安感を描く書きっぷりが良い。。。のだが、私としては、まとまっている部分がもう少し壊れて欲しくて、壊れている部分にもうほんの少しだけまとめて欲しかった感じなんだけど、そういうのは今のよくあるサイコ・スリラーになれちゃったせいかもしれん。なんせ1940年代のものですからねえ。でも、いま新本格ものとしてでても、違和感なくうまく書けてるなあ、となってしまいそう。

というのは、昔の男の出し方とか構成の話なんだけど、ちょっと前評判で期待しすぎたのか、感動しまくるまでいかなかったので3.5点、に加えて音楽的な話が面白かったのと、時代も考慮して+0.5ということで、星4つということです。(5点満点でございます)

ジョン・フランクリン バーディンの作品は、「死を呼ぶペルシュロン」「殺意のシナリオ」に続いて3つ目。さすがにちょっとパターンが似てきたせいもあって、そこまで感動はしなかった。作品だけのことから言えば、、「悪魔に食われろ青尾蠅」から読んだほうが強烈な印象があったかもしれない。もっともそうなると前2作は後から読んで「ものたりーん」と世界の中心で叫ぶことになりそうなので痛し痒しといったところ。。。。いや痛し痒しだといいところがないな。

全体に漂う不安定な感じはすごく良いと思う。つうか今の新本格とかいってもまったく問題なし。。。というかこのくらいはやってほしい。また、徐々に見えてくる過去の話が面白い。最後のねたは。。。もうありふれた感じなんだけど、それまでの構成というか設計で読ませる感じだなあ。ちょっと竹本健治の作品を思い出した。他に設定が音楽の話が入っていて、結構「そうそう」とうなずいちゃうので楽しかった。

というわけで、BlogWriteで書いてみました。

コメントする