●マスカーニの管弦楽曲
マスカーニでは「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲ばかりが有名です。が、他にもなかなか超ロマンティックな曲がありまして。
まずは管弦楽曲一般ですが、マスカーニの管弦楽曲集の基本としてDynamic からでているライブCDがまずはお勧めです。
このライブに関する説明はおしゅんさんのサイトに載っています。あとででてくる「仮面」序曲や「グリエルモ・ラトクリフ」の「夢」もあり、もー大変です。演奏はまずまずですが、マスカーニファンならこれは必携。
1. Cavalleria Rusticana: Preludio
2. Cavalleria Rusticana: Intermezzo
3. L'Amico Fritz: Intermezzo
4. Isabeau: Intermezzo
5. Silvano: Barcarola
6. Le Maschere: Sinfonia
7. Danza Esotica
8. Guglielmo Ratcliff: Sogno
9. Le Maschere: Inno A Rosaura
10. Le Maschere: Furlana
11. Iris: Prld/Inno Del Sole
Label: Dynamic - #379
・「カヴァレリア・ルスティカーナ」前奏曲とシシリアーナ
「カヴァレリア・ルスティカーナ」からは前奏曲とシシリアーナがすばらしい。私のサイトでもサンプラーで作成していますが、これは作り直し候補No.1なので、あまり聴かないように。
ホセ・クーラのドラマティック・ヒーローというCDは前奏曲に加えて、他のヴェリズモ作曲家の美味しいところも聴けて理想的です。つうか元のタイトルの「Verismo」のほうがあってますね。
ドラマティック・ヒーロー(ヴェリズモ・オペラのアリア集)
1.ごめん下さい、皆様方/衣装をつけろ/間奏曲「道化師」
2.愛しい面影よ「ラ・ボエーム」
3.緑の5月のことだった「ローレライ」
4.ある日青空をながめて/5月のある晴れた日に「アンドレア・シェニエ」
5.愛さずにはいられぬこの思い「フェドーラ」
6.甘美な夜の不思議さよ「マルチェッラ」
7.母の優しく微笑む面影を/ 心は疲れ、目的はまだ遠い「アドリアーナ・ルクヴルール」
8.フェデリコの嘆き「アルルの女」
9.学生諸君、聞きたまえ「ジェルマニア」
10.前奏曲と「おお、ローラ」/母さん、この酒は強いね「カヴァレリア・ルスティカーナ」
11.もし、フランツの言うことが本当なら「ロドレッタ」
12.私の妄想だったのか?「グリエルモ・ラトクリフ」
ワーナーミュージック・ジャパン - 2001/05/23
10~12がマスカーニの作曲ですね。他の曲の作曲家はわかるでしょうか?
2.の「ラ・ボエーム」がレオンカヴァッロ版であるところなど、通の味わいのCDでございます。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」に関しては、もちろん歌劇全曲も一度は聞いてみたいし、歌劇なので見たほうがよいでしょう。同歌劇は他にも名曲がたくさんあります。全曲CDではシノーポリ盤を薦めておきましょう。DVDはゼフェッリの映画版ですかね。
・「仮面」序曲
もちろんマンドリン業界では弟子のボッタキアリ編曲ということもあり有名曲ですが、一般にはあまり知られていません。
NAXOSのCDでは2枚組みで2枚目の後半にマスカーニ自身の指揮で、「仮面」序曲や「グリエルモ・ラトクリフ」の「夢」などを聴くことができます。
昔は全曲版もなかなか入手困難でしたが、今はいくつか手に入るようです。私の手元にあるのは、2001年演奏のものです。このCDの序曲の演奏はなかなか速くてイタリア版「ルスランとリュドミュラ」という面持ちです。全曲は・・・さすがに舞台がみられないと退屈か?
・「グリエルモ・ラトクリフ」から「夢」
最近作成した音楽データなので。これも歌劇の間奏曲ですが、一般的には「夢」という名前で演奏されたりします。この曲や「友人フリッツ」の間奏曲あたりまでは、ときどき演奏される感じですね。さて、曲はハイパー・ロマンチックというか、マスカーニの泣かせる旋律創作能力爆裂というかんじですね。その分凝った動きもないですし、おもしろい編曲というわけでもありません。このあたりが良くも悪くもマスカーニそのものです。
・叙情的幻影
原曲はピアノ曲ですが、オーケストラ編曲されています。マンドリン合奏用にも編曲されているわけですが、なかなか微妙な動きの曲なので、それほど一般受けするとは思えません。私もそれほど印象にないんですが、一応両方のCDを持っているので、管弦楽演奏のCDのほうを載せておきます。マスカーニの自演ですね。そのうち作るつもりではあります。
PIETRO MASCAGNI Orchestral works BONGIOVANNI
GB 2130-2
Direttore: Peter Himpe
The Londerzeel Youth Symphonic Orchestra
Rhapsodia Satanica
Visione Lirica
Cavalleria Rusticana Intermezzo
他にもっと良いCDがあるぞーという話はあるでしょうが、一応手元にあるのものから紹介しました。他にあれば、ぜひコメントをつけてください。
マスカーニはやはり単調で構成的に弱い弱点があって、大きな歌劇はつらいですし、大管弦楽曲も弱いのですが、うたわせる旋律を作らせればNo.1というところにつきます。
コメント
突然、失礼いたします。2年ほど前、喫茶店の有線放送でとてもきれいな曲(マンドリンの演奏がついていた)を聞き、以来曲名が知りたく探し求めてました。つい最近、それが「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲だったと知り、早速CDを買いましたが、マンドリンの演奏がついていないのです。同曲のマンドリンの演奏がついた、現在購入可能な、定番のCDがあれば、タイトル教えてください。勝手なお願いで大変恐縮ですが、ネット上で検索しても貴君ほどマニアックなページは他になく、お願いする次第であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
Posted by: アナログおやじ | January 29, 2006 09:55 AM
アナログおやじさんはじめまして。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲は有名曲ですね。ただ、オーケストラの演奏では多いですが、マンドリンとなるとなかなかありません。というかマンドリンのCDはなかなか一般に販売されていませんから。。。
マンドリンでの演奏といっても二種類あって、マンドリンの独奏をベースにしたアンサンブル的なものと、マンドリンオーケストラ(なるものが存在するんです)による合奏のものです。マンドリンオーケストラ版はアマチュア団体の演奏会でよく取り上げられるので、演奏会CDには入っているかもしれませんが、一般販売はまずありません。また演奏の質も聴いてみないとどうにも推薦しようがありません。
で、私も調べてみたのですが、アンサンブルでは「Cafe 1930」演奏:粂井謙三・松村雅美・杉浦知美に「アヴェマリア ~カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲」で入っているようです。
倉谷音楽事務所の紹介ページのCDのご案内で見つかります。粂井謙三さんはプロの演奏家で、表現力もあるので、私自身は未聴ですが、まずは安心してお薦めできます。
マンドリン合奏のものとなるとなかなか一般店ではみつかりませんので、マンドリン専門店でCDも扱っている店にメールや電話で質問されるのが良いかと思います。お望みのCDがあれば通販も扱ってくれると思います。東京近辺ではイケガクや絃楽器のイグチあたり、関西ではフレット楽器オザキなどでしょうか。
Posted by: なおき | January 29, 2006 02:20 PM
なおき様
早速のご返事、誠に有難うございます。
さすがですね。たいへん詳しいアドバイス、恐れ入りました。
私は兵庫県明石市在住です。
アドバイス通り、いろいろ当たってみます。
有難うございました。
Posted by: アナログおやじ | January 30, 2006 09:29 PM
まあ通販であれば関東関西はあんまり関係ないでしょうし。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」でも「前奏曲とシシリアーナ」は私の作っている mp3 の音楽サイト日々是音楽でも置いていますので暇があればどうぞ。マンドリンではないですけどね。
間奏曲も作ってみようかという気になってきました。
Posted by: なおき | January 31, 2006 12:37 PM