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April 26, 2004

●日々是音楽掲示板への回答

えーと、DTMに関する質問を受けたのですが、長いのでこちらに書いておきます。オーディオインターフェースとは、とUA-5、MU-2000について。

以下回答

お兄さんの方が詳しそうですね。もう少し聞きだすとよいのに。というのはおいておいて。

さて、お尋ねの件ですが、けっこう大きな問題なので短い文章では多分片付きません。大きな理由は、用途と環境によって、どのレベルのものを推薦すべきか異なるからです。また、これらは私の主観ですので、見ている方で違うと思えば、ぜひ書き込んでください。

まず、音楽用にPCに関してですが、
・ノートPCですか?デスクトップですか?
・(SONARだから)Windowsですよね?XPですか?
・CPUとメモリ、ハードディスクはどのくらいですか?
・USBは2.0ですか?IEEE1394はついていますか?

利用法について
・トラック毎に録音する程度でよいですか?
・同時に再生しながら録音しますか?
・ライブで使用しますか?
・ソフト音源とハード音源はわかりますか?
・使用方法は同時録音ですか?パートごとにとりますか?
・打ち込みを多用しますか?

によって変わります。

オーディオインタフェースについて

オーディオインタフェースというのはPCと音楽データをやりとりするためのボードやカードです。PCに付属しているマイク端子やヘッドフォン端子以外に高価なオーディオインタフェースを利用する理由としては、

・ノイズが載り難い(SN比が良い)

PC内蔵のものは簡単に聴くためのものなので、たいていPC内の電気的なノイズが載ります。無音部分でざーっというノイズなどが聴こえるでしょう。ただ一般用途ではその程度で十分なわけです。しかし音楽録音などでは、それでは困ります。そのためにSN比の良い部材と設計で別インタフェースを使用します。

・高レートに対応

最近は24bit96MHzでの録音や再生に対応しているボードが当たり前になってきました。PCに付属しているものは基本的には16bit44KHzでしょう。まあ気にしなければそれでも十分ですけどね。

・MIDI入出力が必要

MIDIは音声データではなくデジタルなデータです。これらのインタフェースにはそのためのインタフェースが必要です。そういう意味ではオーディオインタフェースとは別ですが、音楽を取り扱う場合には同時に載っていたほうが便利なので、いっしょにサポートされるものが多いです。

・複数の入出力ラインが必要

音の入力やMIDIの入出力など複数のchを扱いたい場合に、多くの入出力ラインを持ったインタフェースを使用します。

・高速なインタフェースが必要

MIDIキーボードからの入力をPCで判断し、MIDIに出力したりソフト音源で再生すると、処理の重さによって遅れが生じます。これをレイテンシーと呼びます。つまり遅れて音がなるわけですね。だいたい10msec程度(0.01秒)ならなんとかなりますが、大きくなると遅れが目立ちます。人によっては5msec程度を要求するでしょう。PCに元からついているチップではあまりレイテンシーは気にしません。理由は、CDの再生やストリーミングデータの再生だけなら、50msec程度遅れて始まっても、聴いている分には問題ないからです。しかし演奏するものと同期を取る場合は困ることがあります。

ASIOなどはSteinbergが提案したオーディオインターフェース規格ですが、インタフェースおよびソフトともにASIO対応であれば、レイテンシーを考慮した高速なインタフェースが可能です。ただし、本当に高速にできるかはCPUやHD、使用トラック数やエフェクトなどの処理の種類に大きく影響をうけますので、簡単にはいえません。

だいたい以上の理由で、音楽を録音したりミキシングするレベルであれば、オーディオインタフェースが別に必要ということになります。


ローランドのUA-5について

私はだいたいローランドは好みませんし持っていないので何もいえません。また、基本的にUSBインタフェースはCPUへの負荷も高いのでお奨めしません。特にPC側がUSBが1.1ならば絶対にお奨めしません。USB2.0ならば、まあ1~2ラインなら問題ないかなとは思いますが。

デスクトップであるならば、SONARとの相性は知りませんが、RMEやM-Audioのボードあたりが一般的ではないでしょうか?Creativeのものはイメージ的にもサウンドボードで、音楽作成という意味でのオーディオボードにはちょっとどうか、という感じです。5.1chなどシステムで勝手に行うのは必要ないので。私はM-AudioのAudiophile2496というボードを使用しています。私は外部からの録音はしていませんので、現在複数の入力は必要ないのです。

またUSBよりはFirewire(IEEE1394)のもののほうが良いような気がします。例えばM-Audioでは以下のものなどがあります。私は未使用。
http://www.m-audio.co.jp/products/FireWireAudiophile/FireWireAP.html

ノートPCであるなら、Indigo Echo のようなカードもあります。これも未使用なので評価はできません。
http://www.hookup.co.jp/soundcard/echo/indigo2.html


MU-2000について

単体ではもう販売されてないような気がするのですが・・・
せっかくSONAR3なので、ハード音源よりはソフト音源を充実させたほうが良い気がします。VSTiのものをいくつか揃えれば、MIDIキーボードからSONAR経由でそのまま演奏して、記録できるとおもいます。もしオーケストラの音を入れたいなら、ローランドのHQ-Orchestralなども結構良いとは思います。時々CDの確認をきいてくるのがうっとーしいですけど。もし、SONAR3 ProducerEditionであればVSamplerが付属しているので、何かサンプル音源を増やすほうが効率的な気がします。あと、その他にPlugSoundのシリーズを少し増やせばリッチな気分。
ハード音源で弦というと・・・ちょっと思い浮かびません。XV-5080+拡張ボードかな。これは他に詳しい人がいると良いのですが。
これらは相当個人的な感想です。


以下参考

オーディオインタフェースはいろいろありますので、以下を参考にしてください。ただしもう古いものもありますが。

藤本健の Digital Audio
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/backno/dal.htm

私の掲示板では私の個人的な感想になってしまうので、以下のような掲示板で、環境や用途を書いてきちんと質問されてはいかがでしょうか?

DTM・デジタルレコーディング 掲示板
http://bbs8.otd.co.jp/dtm/bbs_thread

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