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May 28, 2004

●WAR REQUIEM

DVD-War.jpg

デレク・ジャーマンの「WAR REQUIEM」をDVDで購入してあったのですが、この前の週末に自宅で仕事をしながらみた。が、仕事しながら見るものではなかった。重かった。ずしりときました。

WAR REQUIEM」は、イギリスの作曲家であるブリテンの作曲した合唱曲であるが、レクイエムで一般的なラテン語の定番の歌詞だけではなく、同時代の第一次世界大戦で戦死したイギリスの詩人オーエンの詩を用いているところが一般のレクイエムと大きく異なっていて、戦死者のためのレクイエムとなっています。デレク・ジャーマンの作品はこの音楽に映像をつけたものですが、その映像は第一次世界大戦からフォークランド紛争までの映像素材やあらたに撮影されたイメージを合成したものです。筋書きがあるわけではなく、戦争やそれによる悲惨さのイメージによって構成されています。

作品的にはやはり映像のイメージと素材の組み合わせ方がすごい。この作品が作成されたのは1989年ですが、特に時期的に 911 テロやイラク戦争があった後の今見ると、特に重く感じます。私自身は当然戦争自体には反対なのですが、人間の本質的な弱さを考えると、先行きも暗く、この映画は永遠に重い意味を持ち続けるのかもしれない、と暗然としたのでありました。

デレク・ジャーマンは映画監督というよりは映像作家というかんじで、手元にはLDで「ガーデン」を持っているのですが、ずいぶん前にみたままだなー。どうもきつい映像だし好き嫌いはとても分かれそう。またゲイであってエイズで亡くなっています。この作品にもエイズで亡くなった人々の追悼の感情も反映されているだろうとジャーマン自身が述べているのですが、それを知らなくてもずしりと体にくる作品であります。

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