« 裏推薦曲 | メイン | 米長邦雄の本 »

June 17, 2004

●Othello & Tosca

dvd-verdi-othello-01.jpgpad10.gifdvd-puccini-tosca-01.jpg

週末に仕事をしながらDVDを見る・・・いや先々週も見たんですけど、レンタルの「リーグ・オブ・レジェンド」だったりで、まあ書くほどのこともないかな、と。今週は紀伊國屋書店がだしているオペラの映画化 DVD 2作「オテロ」と「トスカ」です。どちらもすんごく良い!ちょっと高いけど。

ヴェルディの「オテロ」はもちろんシェークスピアの原作ですが、ヴェルディの晩年の傑作でございます。DVDでは舞台であってもどうしてもプラシド・ドミンゴのものの独壇場になるわけですが、この作品はそれに加えて監督フランコ・ゼッフィレッリということで重厚かつ映画としても相当の完成度のある作品になっていると思います。そのため柳の歌がカットされていたり、なのですが、これはもう超推薦。うーん、しかし「オテロ」はまると他のドミンゴ盤も欲しくなってきたなあ。

オテロはあまり聴き比べたことはなくて、他にはカラヤン盤を持っているのですが、これは画面のコマ割とかセットの具合とかちゃっちい室内劇を見ているみたいでうんざり、途中で見るのをやめちゃっています。今回のと比べると、音楽や歌手はおいておいて、画像職人としてはゼッフィレッリがカラヤンより相当に上です。

もうひとつの紀伊國屋書店からのものは「トスカ」。こちらはゲオルギュー・アラーニャという美男美女コンビによる作品だが、私が感激したのはブノワ・ジャコ監督のカメラワークと演出。背景を過度に飾らず、ほとんどは黒のみを背景とした映像はゲオルギューが引き立つとともに、3人の愛憎のドラマに焦点があたっていて非常に良かった。他にもカバイヴァンスカのものなど見ているのですが、今思うと城の中で背景があまりにうるさい気がする。その他にも録音風景が映像処理されてカットインされて、うまくオペラであるという意識に引き戻してくれるのであった。私が一番好きなのは回転しながら「行けトスカ」と歌うライモンディのシーンなのですが(スカルピア好き)、このスカルピア役のライモンディもはまっていていいなあ。さすがに舞台では回転しながらの視点なんてみられないからねえ。「トスカ」ではメトロポリタン歌劇場でのゼッフィレッリ演出シノーポリ指揮のものもあって、舞台としてはこれもよい。

これらは6,300円ということで、少々お高い。紀伊國屋書店がだしていることなので仕方ないのかなあ。いや少し前まではこれが普通だったんですが。。。でもこの 2 枚だけは強く推薦しておきます。ただし、仕事中には薦めません。引き込まれて手がお留守になるから。ほほほ。

コメントする