●ムゼッタのアリア
日々是音楽のほうで、プッチーニのピアノ小品からひとつ。タイトルは「小さなワルツ」ですが、後にオペラ「ラ・ボエーム」の第2幕でムゼッタが「私が街を歩くときには」とうたうムゼッタのアリアとして有名です。ピアノ小品が原曲で、その後オペラに使用されたようですが、この曲に限らず交響的前奏曲や交響的奇想曲などの旋律も後に再利用されています。
ジャコモ・プッチーニはオペラの作曲で有名で、「トスカ」や「蝶々夫人」など有名作がいろいろありますが、「ラ・ボエーム」は特に愛好され今でも何度も舞台にかけられています。貧乏詩人のロドルフォとお針子ミミの悲愛を軸に話は進むし、もちろん二人の歌に名曲が多いわけですが、最近はちょっとわがままぎみなムゼッタのほうに心奪われる私です。
「ラ・ボエーム」のDVD では、カラヤン指揮、フレーニ、ライモンディ主演のものや、メトでのストラータス、カレーラス主演のものなどを持っています。わたしゃ「ラ・ボエーム」自体がちと苦手で、まあどちらでもよいかなと(心こもっていない)。
アンナ・ネトレプコはロシア出身のソプラノですが、レパートリーの中から特別にセットを組んで収録したビデオ・クリップ集があります。ムゼッタのワルツは短いですが、なかなかしゃれた雰囲気で見せてくれます。その他の曲も凝ったMTVばりの演出でちょっとおもしろい。
ピアノ原曲なので、ピアノ曲と小編成で作ってみました。どうも歌のほうでもピアノでも相当フリーなテンポで演奏されることが多いのですが、わたくしそこまで崩すのは嫌いなので、ちと固めかもしれませぬ。演奏はピアノによるものと、室内楽的なものをと思ったのですが、室内楽的なものはあんまりうまくいかないので、夏向けに金属的な涼しげなものにしてみました。