●別宮貞雄:交響曲第1番、第2番
NAXOS の「日本作曲家選輯」はいくつか購入しているんだけど、今回「別宮貞雄:交響曲第1番、第2番」がでたので購入した。別宮貞雄氏の曲に詳しいわけではないんですが、昔マンドリン合奏にどうかと思って、「弦楽オーケストラのための小交響曲」のスコアをなぜか衝動買い、でも今眺めてみると3楽章とか難しそうだなあ。。。というわけであんまり曲を知らなくても勝手に親近感をもっているというか、やはり変に12音だったり実験音楽だったりするのに比べると良いなあという気分です。このCDではないけど「管弦楽のための『二つの祈り』」のフーガ?なんぞも忘れられない。
交響曲第1番はロマンチックというかのびのびとした感じが好きだし、終楽章のリズムも楽しい。交響曲第2番はより複雑な感じだけど複雑になりすぎず、そのあたりのバランスが好き。いずれにせよ、聴き込むも良し気軽に聴くも良しという感じで、私にとっては吉である(まじめに聴きこめという声が聴こえてきそうだが)。しかし、あの60~70年代のなんでも12音、なんでも実験音楽という時代の音楽を聴いてきた身としては(10~20年遅れでリアルタイムではありません!)、よく自分の主張を通したなあとなんか感慨。いまさらあの頃の実験音楽なんか聴く気になんねーし。
NAXOS の「日本作曲家選輯」は1000円以下で気軽に買えて、ということは失敗してもダメージが少ない(現代音楽や知らない曲では重要なことです)のでありがたいことだ。本来このような企画は「文化を守るために再販価格維持」している日本の会社がだすべきなんだろうけど、気概を感じるのはフォンテックやカラメータぐらいですかね。それでも3千円近くでは、売る側のコストの論理は当然あるんだろうけど、買う側も聴いたことも無い曲にはリスクが高すぎますなあ。作曲家で信用するしかないですか。
また、NAXOS の「日本作曲家選輯」は選曲(選作曲家)がしぶい。全部買っているわけではないけど、大栗裕、大澤壽人、諸井三郎なんぞを購入しました。大栗裕はもちろんマンドリン合奏曲の大曲もあるわけで、NAXOSでぜひ、というわけにはいかんか。大澤壽人は全然知らなかったけど面白かった。諸井三郎の交響曲第3番は名前だけ聞いたことあったけど、まさか実際に聴けるとはね。NAXOS にはぜひ今後もがんばっていただきたい。