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January 31, 2006

●管弦楽組曲

CD-BCJ-01.jpg結局SONYのSACDプレーヤー(の安いやつ)を購入したため SACD のものをいくつか買い集めているんですが、その中からひとつ。といっても最近出たクライバーの「ベートーヴェン:交響曲第7番」ではなく(これはこれで買ったのですが)、J.S.Bach の「管弦楽組曲」を。鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによるものがハイブリッドで(2枚組ですがほとんど1枚の値段です)、これがまあ音を出した瞬間からふんわりとしてすごい。なんていうか上質のベルベットに触れている感じ。上の画像はAmazonへのリンクですが説明は何にもないのでHMVへのリンクもしておきます。

私は古楽やバロックはそんなに得意じゃないんだけど、これはもう聴いているとにんまりしてしまいます。もちろん音のためばかりじゃなく、演奏のよさが一番ですが。なんというか目の前(耳の前?)で演奏しているような臨場感と演奏者の心が伝わってくるようで、こういうのであれば SACD もそれなりに良いものであるなあと感じてみたり。

SACD だと確かに音は良いのだけど、オーケストラだとこれほどの雰囲気は感じないのは私のシステムが安物だからか、それとも私の耳が腐っているせいかとも思うのですが、古典派以降のオーケストラでは確かに細部が塗りつぶされた感はあるんだろうなあと改めて思ったり。倍音のせいだろうか楽器の構成にもよるんだろうけど、今のオーケストラではホール的な雰囲気というやつはなかなかでないんじゃないだろうか?その点バロック音楽や古楽器、室内楽、人声によるものは高次の倍音で響くのか雰囲気が良い。というかこれこそ SACD で聴く意味あるぞーと思ってしまった。

収録は、No.3, No.1, No.2 の順で1枚目に、No.4 が単独で2枚目に入っています。こんなとき DVD-Audio とかだと1枚になっちゃうのかなと思ったり。ただ2枚ではありますが値段はほとんど1枚と同じですね。弦楽器の編成はVn1,2が3人、Va, Vc が2人、Cbが1人ですが、しなやかさと一体感だけではなくスケールも感じます。ソロ楽器もあわせてふんわりとホールというか小さなサロンにいるような雰囲気を感じることができるのが SACD の良いところでしょうか。

演奏も明るく活き活きとしています。最初の序曲では、フーガでの音を追いかける快感!を味わうことができますし、ああバッハっていいなあ!と素直に感じられる演奏です。一家に一枚(SACDでなくても聴けるけどSACDにしておけ)。

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