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March 14, 2006

●マーラー交響曲第9番-Abbado (DVD)

DVD-mahler-9-abaddo.jpgSACDプレーヤーを買ったり、STAX のイヤースピーカーを買ったりで、また音楽を聴こうという気になっているらしいので、財政難である。CD は病気が盛り上がっていない普段でも月数枚は購入するのだが、盛り上がると大人買いに変わるので怖い。しかも今回は SACD 中心だし。そのぶん他が減ればバランスもとれようもんだが、本の購入は減らないのです。

というわけで、MTTのマーラー交響曲の大人買いに続いて、交響曲の女王様(マーラーの9番のことだ)は続けてアバド指揮マーラー・ユーゲント・オーケストラのものをDVD で購入。他にヤンソンス指揮コンセルトヘボウ管弦楽団でのドヴォルザーク「新世界」を購入して、アバドの最近の DVD と、コンセルトヘボウ自主制作版を大人買いすることに決定。財政ピーンチ!というわけで、今回は交響曲の女王様の DVD から。ヤンソンス+コンセルトヘボウ管はまたいずれ。つうか今回はほとんどボケ老人の思い出話です。

アバドのマーラーには高校生時代の LP での「復活」などからお世話になっておりまして、その頃はわけもわからずグラモフォンのジャケットがかっこいいのでジャケ買い。マーラーではカラヤンの虹のシリーズとアバドの結晶写真のようなジャケットが印象深いなあ。その頃のアバドで購入したのは、No.1, No.2, No.4, No.6, No.7 だったろうか。No.9 + No.10 アダージョはCDで購入したような気がする。

アバドの場合シャープな感じでねっとりした部分がなく、バーンスタイン系の主情派にはあまり好かれないかもしれないんだけど、私はこのすっきりした感じが結構好きである。今聴くとまた感じも変わるんだろうけど、でも三つ子の魂百までというか若い頃に刷り込まれた趣味はそんなには変えられない。マーラーの他の交響曲はカラヤンだったり No.9 がジュリーニだったり、 No.3 がメータ/ロスpoの超重量盤(昔アナログレコードでは重いやつがでてたんですねえ)でマーラーファンからは異端と言われるかもしれないけどしかたないなあ。もっと聴き比べしたかったけど、高校大学と貧乏時代にはとてもいろいろ購入することはできず(特にマーラーは2枚組が多くて高い)、1種類を磨り減るように聴くわけである。

その後社会人になり CD の時代になってマーラー演奏もいろいろな指揮者の演奏を聴くことができるようになって、時には荒々しいとか少々とがった演奏も喜んで聴くんですけど、戻ってくるのはアバドあたりの演奏なんですね。でアバドの話に戻ると、ベルリン・フィルの常任になって No.5 のライブ演奏はけっこう気に入っていて、CDでも持っていたけど、SACDで買いなおしてしまったほとんど病気です。こちらはライブのせいかけっこう表現が濃くなったなあと感じたのだけど、考えてみるとアバドの旧盤の No.5 は聴いたことがない(No.5 は LP はカラヤンだったのだ。虹。)から昔からこうだったのか比較の仕様がないのであった。。。でもこのライブは、終楽章などけっこう崩れかけながらも勢いがあって好きなのだ。そう、私は No.5 の第4楽章にはあんまり興味がない。第1楽章、第3楽章、二重フーガの終楽章がお好み。特に終楽章かな。で、最近は少しクラシック興味からも遠ざかっていたので、クラシック曲自体あんまり聴かなかった。なので最近のアバド/ベルリンフィルのマーラーの新ライブ録音は聴いていないのだ。でもSACDでも出始めたので、安かったら聴こうかな。最近復活したのは「復活」のルツェルンでの演奏が出たからで、久々にアバド/マーラーの新譜を聴いたのである。癌で手術した後、本当に老いたという感じ(音楽の話ではない)だったのだが、だいぶ体調を取り戻したのだろうか。

さて、これだけの与太話の後に、やっとこ2004年の DVD の話。ベルリンフィルなどではなく、マーラー・ユーゲント・オーケストラでの演奏です。このオーケストラはオーストリアの若手のために1986年に創設されたらしいが、アバドも創設にかかわっていたとか。まあアマチュア団体は続けることは大変だと思うので、よくやっているなあとも思うし、実力的には実際にうまい!若手ということは DVD で見ると若いおねーちゃんも多く、(以下100字省略)ただ、マーラーの名前を冠している団体だけあって熱意というか思いいれもあるんだろうなーとは思う。で、No.9 いいすね。アバド/ウィーンフィルのCDの演奏よりもライブのためかテンポの揺らしや強弱のつけ方も大きいような気がするし、MTT/SFso の演奏に比べると全体的に速いんだけど、これがまず私の基本なのだ、という感じ。しかも終楽章、最後の部分で徐々に証明が落ちていき、演奏が終わるとともに静謐、そしてその後の拍手は「女王様」には重要なのだ。この DVD 仔細に見ると映像と音がずれているという話題があるんだけど、のほほんと見ている私はあんまり気になっていない。あ、私が購入したのは輸入盤なんですが。。。

「女王様」の演奏では最近 SACD で、シャイー/コンセルトヘボウも購入してしまったのです。これはこれでよいと思うが、DVD のほうが気持ちいいかな。(実は聴きこんでいない)

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