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April 23, 2006

●霧の中の虎

book-Allingham-01.jpgタイガータイガーじれっタイガー。マージェリー・アリンガムはクリスティー、セイヤーズ、マーシュとあわせて英国女流推理作家の四天王であるらしい。。。のだが、セイヤーズ、アリンガムは全然読んでいないのでこれはいかんとセイヤーズの「誰の死体?」から読み始めたんだけど、挫折っぽい。。。ウィムジー卿うざい。アリンガムもこの「霧の中の虎」で初めて読んだんだけど、どうだろう?ちょっと推理小説というよりはサスペンスなわけで、僕の求めているものとは違うかもしれない。

どうもサスペンスといういうやつは偶然性があまりにも多く、しかも本の場合は食い入るように読んで、ゆっくり考えるとそんな馬鹿なーと思う部分を筆力で乗り越えなければいけないのだ。が、ゆっくり自分の時間で読むタイプの私にはサスペンス自体が向かないのかもしれない。間おいて読んでいるうちに、偶然過ぎー、こんな行動しないだろう?とかいうのは興ざめである。いや、よくできているほうだと思うんだけど、まあ自分的には星3つで。乱歩が評価しなかったのも判る気がする。もちろんそれがすべてというわけではないけど。

うーん、戦争未亡人のメグに亡くなったはずの夫の影が?からはじまって、霧のロンドンでの犯罪、さて追うものと追われるもの。。。で、サスペンスとしてはまあまあなんですが、最後「宝島」になっちまうんで、どうかと。また、善と悪の戦いという形で言うとアブリル神父とあの人となんですが、まあ結局宗教心みたいなものが絡むと痛み分けじゃないかと思うんだよね。でも地下室でのシーンなど構成はうまいんだけど。シリーズ探偵であるキャンピオンは活躍はしないのでいらないと書かれているものもあるんだけど、ちょっと醒めた位置から見る人も必要なんでいるんじゃないかなあ。

解説などで、犯人は、今ではレクター博士とかがでて弱いと書かれているんだけど、このくらいがリアリティあっていいんじゃないかなあと思う。レクター博士とかそのフォロワーはなんか変過ぎる方向にいっているんで、それを笑うのは良いのだけど、それが犯人だと思うとちょっと醒めるところがある。つうかそういう方向へ行くと、現在は現実の事件の犯人のほうが何のモラルも価値感もないので、現実に負けるわなあ。このくらいのほうが犯人の悪意もあるし、私としては良いと思う。サイコサスペンスというか心理的曲芸をすりゃ良いというものではないと思うのだ。

で、アリンガム、微妙なんだけどもう少し読んでから好みかどうか判断したいです。

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