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June 11, 2006

●シベリウス交響曲第6番

CD-Sibelius-01.jpg私の中の3大かわいい交響曲のなかにはシベリウスの「交響曲第6番」があって、これがどえりゃー好きなのはなぜだろうか? もう出だしの衒学もとい弦楽の響きからして、いやーんかわいい、って感じです。ただ、どんな演奏でも良いわけではなく、この曲ばっかりはご立派にやってもらうと困る。交響曲というよりは弦楽合奏の延長のようにやっていただきたい。中には金管バリバリの演奏があったりしてドン引きになったりするのです。6番に限らずシベリウスの曲はそんなに金管ばりばりやるのは違う気がするんだよなあ。まあフィンランディアでは許すけど。

最近SACDで買いなおしているせいもあって、ヤルヴィ(親父のほうだ)のシベリウス交響曲全集を購入。あまり聴く暇がなく、まだ5,6番しか聴いていないんだけど、うーん、けっこうつらい。大人の雰囲気というか落ち着いた感じで演奏しているんだけど、私ヤルヴィの落ち着いていない演奏が好きです。5番は雄大にやる演奏家が多いけど、あんまり壮大にやられてもシベリウスの良さはないような気がしている。録音は優秀なんだけど、逆にシベリウスに多い弦の刻みがぎしぎし聴こえちゃって、うーん、ちょっと考えちゃうなあ。ミニマルミュージックじゃないんですけど。。。

もしかしてああいう刻みはぴったり合いすぎないほうが、スーラの点描画みたいなもんでよいのかもしれんと思った。作曲者もそこまで聴こえるとは思って書いていないんじゃなかろうか。また、シベリウスってそんなに管弦楽法うまくないんじゃないか、って思っちまうくらい。ヴァイオリニストだから和声の垂直線よりも旋律線の重なりがめだつのかなあと短絡的に考えたりもするんだけど、他の演奏で聴くとそれなりに聴こえるものもあるので、録音のバランスや聴かせ方はシベリウスには実は重要なのかもしれんと思ってみたり。

で、6番もちょっとどっしりしすぎで気に食わない。というか同じコンビの昔のBISでの演奏が大好きなんだよー。もうこればっかりは演奏が下手といわれようが評論家にどう書かれようが関係なく一番です。でもそんなに聴き比べているわけでもないので、コリン・ディヴィスとLSOのものも買ってみた。ヤルヴィの新盤よりはディヴィス盤の方が好みである。。。が、やはりヤルヴィBIS盤にはかなわないな。ただこれを聴き比べて思ったのが前に書いた録音バランスの重要性です。

同じBISからヴァンスカの指揮のものもあるはずでちょっと聴いてみたい。

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