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July 26, 2006

●宇宙クリケット大戦争

book-Galaxy-03.jpg少し間をおきましたが、「銀河ヒッチハイク・ガイド」「宇宙の果てのレストラン」に続いてダグラス・アダムスのシリーズ3作目の「宇宙クリケット大戦争」を読んだざんす。「前二作に比して出来が悪い」と言われたりもしますが、なんのなんのおもしろいじゃありませんか。まあでも確かに「前二作に比して出来が悪い」と言われる理由もわかるような気がします。

私はダグラス・アダムスに甘い、というのはギャグのバランスや間が私にあっているからだろう。でもこれはイギリス以外だとクリケットの知識もあってちと入りにくいのかなあ。また、ちょっと途中の状況説明が立体ビデオでひねりがないので、そのあたりは不満です。 また個人的にはマーヴィンの活躍具合がもの足りないかな。でも小ネタを含めけっこういいと思うんだけどなあ。というわけで星4つ。しかしクリケットは変なスポーツだ。

ギャクサツ集団クリキット軍の侵略による大戦争の記憶がスポーツのクリケットになったというのがおもしろすぎる。どうも私は「アンダーソン・ブラッフォード・ウェイクマン・ハウ」のビデオで、ブラッフォードが、「クリケットは変なスポーツだ・・・でも、」といっていたのが印象に深いのでけっこう喜んで読んだのだけれど、あんまりクリケットに思い入れがないとちょっと読みにくいかもしれないし笑えない部分もあるかもしれない。けどもともクリケットってルールがどこか狂っている気がするので、そうか、昔の宇宙戦争の記憶なんだーというのにはけっこう楽しんだり。

だいたいクリケットはサッカーに次いで世界で2番目に競技人口の多いスポーツであるらしいが、全然テレビでもみることができない。まあ競技人口はインドが多いせいらしいけど。でも攻撃と守備をそれぞれ2回終了した時点で獲得したランの数が多い方が勝ちで、たった2回とおもうなかれ、通常一試合に3~5日が必要である。。。ということは1日1回の攻撃(守備)も終わらないことがあるということであり、放映されないわけである。がちょっと観てみたい。けっこうイギリスものを読んでいるとラジオなどで熱中しているところがでてくるんですよね。

で、「銀河ヒッチハイクガイド」としては、ゼイフォードやマーヴィンの活躍がちょっとたりないかなあというのと、メインの話自体はけっこう好きですが、その過去の話が説明で終わっちゃうのがちと不満だなあ。もっとも途中で出てくるネタはとっても好きですが。ゼラニウムの植木鉢はおもしろすぎる。また、エピローグは3部作をまとめようとしすぎている感もあると思う。

個人的には、そうか法隆寺の中門の真ん中の柱は古代のウィケットの記憶の産物で、クリキット軍の怨霊が出てこないようになっているんだなあと昔からの謎が解け一人喜んだのであった。ウソ。

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