●アララテのアプルビイ
イネスの本を読みながら、まだグラディス・ミッチェルの「ウォンドルズ・パーヴァの謎」とマイクル・イネスの「アリントン邸の怪事件」が脇に積まれているとはなんたる私服・・・もとい至福の時間である。ヴィクトル・ペレーヴィンの「チャパーエフと空虚」もあるし、こりゃまいったね。
というわけでマイクル・イネスの「アララテのアプルビイ」であるが、もう推理小説のジャンルにいれてはいかんような気がする。頭の良い人が悪ふざけをまじめにやるとこうなるんだろうか?本文にあるとおり探偵小説というよりも冒険小説というかもちろん冗談小説ではあるのだが、でも構成をみると最後の展開についても最初のほうからうまくネタは振られているんですよね。
だいたい会話がハイブロウというよりかみ合ってないし、出てくるやつは変なやつばかりだし、うそでしょーっていう展開だし、でもそういうのを大きな気持ちで笑い飛ばせる人向きです。私も十代に読んだら「ふざけるな、金返せー」となっていたかも。さて、次は「アリントン邸の怪事件」が出てるわけですが、これって引退後だよねえ。。。できれば順番にでないかなあ。。。無理なのはわかるけどね。