●チャパーエフと空虚
下期はもう少し本を読みたいと思いながら、結局時間がかかってしまいました。ペレーヴィンの本を読むのは4冊目だけど、考えてみるとまともな長編はこれが最初かもしれない。でも「チャパーエフと空虚」 はおもしろいぞ。
そういえば 前にフロイドの心理学は20世紀最大のおもちゃかもしれんと書いたが、哲学は世紀を越えた究極のおもちゃのような気がしてきた(宗教もそれに近い気はするが)。そうだよな、学問とかというより人それぞれだから、いくら純粋知性とかいっても最近の街の人々見てると純粋痴性とか純粋稚性つう感じだし、まあそれぞれが自分はこんなんだよんというだけじゃなかろうか。
もちろんそういう部分だけがこの小説の中心ではなく(中心は空虚なのだ)、展開やストーリーというかつくりがうまい!また、この手のメタフィクションにはめずらしく最後がさわやかな感じだ。