●ベクシル -2077 日本鎖国-
で、暑さで気が抜けて映画を観る。「ベクシル -2077 日本鎖国-」はフル3DCGなのだが声はまだ違うのね。ハイテク鎖国10年後の日本に潜入する構想や設定は非常におもしろい。また、CGも前の「AppleSeed」より格段に上がっている気がするし、結構好きだ。ただ、砂虫君など過去のいろいろな作品の影響というか安易なまねのように思われる部分も多い。
また、こういう話なので人間的などろどろを物語に盛り込みすぎのような気がする。もう少し薄味のほうがよかった。人間関係をだすには表情が弱いので(やはり微妙に違う)もっとアクション中心でスカッと行ったほうが良かった。
で、大きな設定の嘘は良いが細部がぼろぼろなのでその部分が気になる。砂虫君横に20mも飛べないくせに、最後は240階まで飛びますか?テクノロジで遅れた米国で個別生体反応が見えるのに、壁の外でバギーで走り回ってもほったらかしですか、生体金属になっても銃で死ぬならメリットは何よ、など、SFって大きな嘘を細かいリアリティで埋めていかないと話自体が思いつきの子供向けの寝物語になってしまうのだが、そのあたりの脚本が弱すぎると思うぞ。