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August 04, 2007

●赤い右手

book-Rogers-01.jpgジョエル・タウンズリー ロジャーズつう作家は知らないんですが。。。

「赤い右手」はカルト的な作品ということで読んでみましたが、確かに怪作。いやあ読み始めてしばらくは日本の「新本格」のできの悪いやつみたいなにおいがプンプンで、おいおいと思っていたのですが、途中からはなんだか無理やりはめられました。技といえば技なんだけど、柔道で力だけで押し倒されて押さえ込まれた感じだよ。でもおもしろかったからまあいいけど。

信頼できない語り手を使ったこのトリックはなかなかおもしろい。もちろん、読み終わって冷静になれば「ありえねー」なんだけど、この脳が溶けたような語り口がまるでデヴィッド・リンチの映画の中に迷い込んだような危うさでよい。そう、これも人外系だなあ。。。いかん、いかん。

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