« Expressia | メイン | レッドクリフ »

November 01, 2008

●京都の歴史を足元からさぐる

book-MoriKouichi-01.jpg book-MoriKouichi-02.jpg book-MoriKouichi-03.jpg

紅葉の季節に向かい、もちろん風景だけを見て回るのもよいが、私としてはやはり歴史と結びついてこそである。私が京都を歩くのに一番のガイドマップは森浩一先生の「京都の歴史を足元からさぐる」のシリーズで、ありがたいことに私の足で歩いてみてまわるということにこれほどありがたい本はない。

「京都の歴史を足元からさぐる」はまだ歩く途中であって、「洛東の巻」「洛北・上京・山科の巻」「北野・紫野・洛中の巻」と現在第3巻まででている。もちろん単なる名所紹介ではなく、考古学的なことと歴史と思いが結びついた、それでいて京都というものを客観的に再発見できる本です。「洛東の巻」はまだ有名どころの寺も多く東山観光の背景としても使えないでもないですが、「洛北・上京・山科の巻」にはいると確かに鞍馬寺や貴船神社などもでてくるものの、歴史や由来など総合的な意味での好奇心がないとついていけないかもしれません。

でもそこに興味があるものにとってはこれほど面白い本もないですね。話の飛び方自体が筆者の思考の筋道を(ちょっとわき見しながら)散歩している感じが好きなのだ。しかし古墳時代あたりから室町時代あたりまでの広いバックグラウンドもっていないとどこの話をしているのかわかんなくなりますけど。いま、「洛北・上京・山科の巻」を読んでいるのですが、出雲郷の話などとても私向きであります。すなわち、鴨=出雲ではないかと疑っている身としては、ということです。つまり山城の賀茂は元は葛城の鴨と同属で出雲出身でありながら、天孫族側について分かれたのではないか、と思っている身としては、ということです。

つまり歩きながらこんな妄想を膨らませている人間にとっては面白すぎる本なのです(ということは一般向きではないということだろうか)。でも一人でも手にとって読んでほしいけど、その面白さがわかるのはやはりその土地を歩いていないと身には入ってこないかもしれんなあ。

6巻の企画ということで、後は私が京都を離れてから出ることになるだろうけど、もちろん買い続ける予定です。そうそう、京都を歩く意味では梅原猛先生の「京都発見」もあってこちらももっていて面白いんだけど、寺社より、ということは人間により過ぎている気もする。しかしより一般的なアプローチでもあります。

コメントする