April 30, 2006
●V フォー・ヴェンデッタ
「マトリックス」三部作のウォシャウスキー兄弟ということで、もっと一般向けなのかと思ったんだけど、クールに仕上がっていてよかった。娯楽性はもちろんあるんだけど、映画を観たーって感じ。いやあいいです。ナタリー・ポートマンもいいなあ。女優してるし。「V」を演じるのはマトリックスでエージェントスミスを演じたヒューゴ・ウィービング(ロード・オブ・ザ・リングもだな)ですが、もう今回は体の演技一本です。最後に顔見せるといった客にこびたシナリオでないのがいい!まあ思想的な部分も良いのだが、きちんと考えられて作られた脚本(というのはある意味当たり前だけど、あんまりにも映画じゃなくてストーリーを説明するための脚本が多すぎる!)がうれしいし、カット割のタイミングなども非常に満足だった。ただ、「V」がけっこうきざな言い回ししてるんだけど、翻訳はどうも軽くなっているのがちと不満。。。だけどあんまり凝ったものでも読めないのでしょうがないかなあ。
「V」とエヴィーの関係などが「オペラ座の怪人」と似ているという説もあるし、だいたい「V」の仮面自体怪人を元に発想しているんだろうなあ。元々はコミックらしいんだけど、原作でももちろんいろいろVをからめているらしい。ピンチョンの「V.」もでているらしく、どこででているのいか見てみたいぞ。
April 29, 2006
●レオナルドのユダ
「レオナルドのユダ」でぐぐると長野まゆみが出てきて困る。レオ・ペルッツの遺作の「レオナルドのユダ」である。しかも紀伊国屋書店では芸術書のところに置かれていて見つからずに困った。うーん、小説だよなあ。。。さて、世の中ダ・ヴィンチ祭開催中のようなので、、、というわけではなく、単に年末に読んだ「最後の審判の巨匠」がおもしろかったので読んでみた。
で、やはりペルッツって語り口がうますぎてプロの技やのうと感心する。背景も相当調べてあるんだろうなあ。でもそれがさりげない感じで書かれていて、うーんうまい。もっともそのあたりがうますぎるのがペルッツの弱点といいましょうか、あんまり考える暇も与えずに読んじゃうんだよね。もっとも遺作で凝り方も少ないのかあっさりと読めてしまう。文学の香りよりおもしろさが先立っちゃうんだよなあ。で、星4つ。
●賀茂御祖神社
もうすぐ葵祭の時期である。賀茂御祖神社は一般には下鴨神社として知られているが、それは上賀茂神社(賀茂別雷神社)と比してこう呼ばれている。一般に「鴨」といえば「下鴨神社」で、上賀茂神社はあくまで「賀茂」であるらしい。もっとも両社あわせて「賀茂」と呼ぶ場合もあるわけだが、あくまで「鴨」は下鴨なのだ。
April 25, 2006
●七剣と立喰師列伝のOST
April 23, 2006
●iCans
いろいろ行き来している瞬間に気を失って、ヘッドフォンを購入していました。ULTRASONE という会社の iCans というやつで、ULTRASONE のヘッドフォンも聴いてみたかったというのはあるんだけど、これはいまいち微妙。音は良いところもあるんだけど、見た目どおりiPod用にチューニングしている感じ。でも、密閉型と書いてあっても遮音性が低くすぎて、電車内などでは使用できない。。。というのは周りに迷惑もあるけどそもそも回りの騒音で音がまともに聴こえないのである。これは困った。まあ静かな部屋や戸外を散策するくらいにしかつかえないじゃん。S-LOGIC, V-Bassと言う仕組みでか、低音の響きはいい感じ。。。だけど周りがうるさいと聴こえないっす。
●霧の中の虎
タイガータイガーじれっタイガー。マージェリー・アリンガムはクリスティー、セイヤーズ、マーシュとあわせて英国女流推理作家の四天王であるらしい。。。のだが、セイヤーズ、アリンガムは全然読んでいないのでこれはいかんとセイヤーズの「誰の死体?」から読み始めたんだけど、挫折っぽい。。。ウィムジー卿うざい。アリンガムもこの「霧の中の虎」で初めて読んだんだけど、どうだろう?ちょっと推理小説というよりはサスペンスなわけで、僕の求めているものとは違うかもしれない。
どうもサスペンスといういうやつは偶然性があまりにも多く、しかも本の場合は食い入るように読んで、ゆっくり考えるとそんな馬鹿なーと思う部分を筆力で乗り越えなければいけないのだ。が、ゆっくり自分の時間で読むタイプの私にはサスペンス自体が向かないのかもしれない。間おいて読んでいるうちに、偶然過ぎー、こんな行動しないだろう?とかいうのは興ざめである。いや、よくできているほうだと思うんだけど、まあ自分的には星3つで。乱歩が評価しなかったのも判る気がする。もちろんそれがすべてというわけではないけど。
April 22, 2006
●立喰師列伝
さすがに趣味の色が強すぎるし、ぱたぱたマンガみたいな方法だし、まあ押井守さまに寺銭を払うつもりで見に行ったら、なんか予想よりも面白くてはまってしまった。でも途中退場するおじさんもいたので、きっと一般うけは無理だろうと思うけど。どうもやはり「紅い眼鏡」の天本英世氏の印象が強すぎるわけですが、ポスターの美少女、兵頭まこさんがケツネコロッケのお銀なのはうれしかった。その後も御先祖様万々歳の立ち食いシーンだったり知っているとうれしいところ多数、でも知らないとなんじゃコリャの世界です。
April 19, 2006
●二条城
京都に住むのは十数年ぶりで、その頃はまだ京都駅は改修中、東西線はなかったような気がする。それから比べるとずいぶんおしゃれになった感じだなあ。そうはいってもあちらこちら前と変わらない部分も多いのですが。前も書いたとおり、以前はJRA京都とパチンコ店とジュンク堂と京都書院あたりしか知らない(八条口のアヴァンティもいったなあ)んで、今回はもっと文化的に行きたいものだと思う。思えば前回はいつでもいけると思って4年間どこもいかず、この年になると大きな損をしていた感じである。
April 15, 2006
●英雄伝説 空の軌跡SC
京都での住処も決まりそうでやっと少し落ち着くかなあ。。。でも連休まではまだまだどたばたししょう。というわけで、そのせいで「日々是音楽」や読書が減っているのか、というとそういうわけではなく、PCゲームをやっているからです。
2年前に「英雄伝説 空の軌跡」は一度終わっていたんだけど、3月にSC(Second Chapter)がでるのに、筋書きをほとんど忘れいていたのと、サブクエスト飛ばしたものがあったりしたので、2月からもう一度やり直していました。予定より遅れて3月末に終了したので、その後SCを開始。いやあなかなか泣ける展開です。すなおにエステルにがんばれーと言いたくなりますね。まだ2章ですが、おかげで読書と音楽は遅れそうです、はい。
April 12, 2006
●列のなかの男
自分の読書録を見直してみると、今年はSFと推理小説ばっかり読んでるなあとわれながら呆れる。呆れるがまだまだ溜まっているので仕方ないのだ。特に論創社からは毎月3冊も出てくるので、好みによって選ぶにしてもそれでも溜まっていくのです。ジョセフィン・テイは前にも書いたとおり「時の娘」は前から読んでいたんだけど、「歌う砂」ではまった。で、ほかの本も集めたので読もうかと思っていたんだけど、グラント警部の最初の事件である「列のなかの男」が出るということで、それなら最初からいこうと思ったのである。
で、最初はあんまりおもしろくないかなあと思ったりしてたのですが、途中からやはり引き込まれてしまった。どうもテイの作品は普通の推理小説って思って読むとはずしかねない。これは事件を楽しむ小説ではなく、事件をグラント警部がどう思ったかを楽しむ小説なのである。もう犯人を追いながら、休暇をとらなくては、釣りだ、と考え続けているところがおもしろい。事件そのものは、、、最後は、これでいいのか?というアンチ推理小説でありながら成立しているのは、やはり主体が事件ではなくグラント警部の内面だからなのだろう。したがってグラント警部の内面にうまくあわせられないと全然面白くないと思う。というわけで星 3.5 でも好事家には推薦しておきたい。事件自体が・・・ちょっとね。でもハイランドへの追跡は面白いぞ。
April 10, 2006
●BLUE MOON BLUE
高橋幸宏師のソロアルバム「BLUE MOON BLUE」は7年ぶりらしいんだけど、Sketch Show などで聴いているのでそれほど空いている感じもしない。でもソロとなるとやはりウタものというか旋律線がやわらかくていいなー。サウンドは以前のものに加えて Sketch Show のエレクトロニカ風のちりちりした感じも多いけど、Sketch Show よりももう少しほの暖かくてPOPな感じはやはり、かな。新幹線の移動中に聴いてちょっと幸せな気分だった。
エレクトロニカではないし、甘すぎるかもしれないんだけど、7年前の「The Dearest Fool」も大好き。そういえばこちらのほうが日本語の歌詞のものが多く、「BLUE MOON BLUE」ももう少し日本語歌詞があっても良かったかもしれない。こちらは青春歌謡というよりは黄春歌謡という感じかも。ナマモノ厳禁ということで、全部打ち込みらしいんだけど、J-POPなんぞよりとても暖かいのはなぜ?ザ・ビートニクスのCDも買うべきかなあ。
April 08, 2006
●死の序曲
さて、マンドリン系の人に質問ですが、「死の序曲」とはどの曲でしょう?劇的序曲?うんにゃ。マネンテでもファルボでも帰山栄治でも吉水秀徳でもなく、実は E.ネヴィンの「ヴェニスの一日」なのであります。うっひゃあ。
ナイオ・マーシュの「死の序曲」を読んだのですが、マーシュは3冊目だけど、おもしろい!ぼくはマーシュ好きかも。「死の序曲」は典型的なカントリーもので、地方の貴族の一家、牧師と娘、オールドミスの老猫×2、医者、怪しい女性、などのいろんな怪しい人間関係の中で、教会のピアノを買い換えるための基金募集の芝居が行われようとしています。その序曲としてのピアノ演奏が始まった瞬間、ピアノの中から轟然たる銃声が。。。その曲がラフマニノフの「嬰ハ短調序曲」とネヴィンの「ヴェニスの一日」(作中では「ヴェニスの組曲」)なんですよ。単に曲名ではなくて、けっこう性格に絡んで出てくるので笑える。とともに男前のアレン警部けっこう好きだし、人間模様も面白く、何しろ各シーンが印象的なのはマーシュが演劇畑のということもあるかもしれません。地味といえば地味な事件なんだけどカントリーものだからしかたないか。で、★4.0 なんだけど、「ヴェニスの一日」分も少々加味されているかも。
April 04, 2006
●長岡天満宮
忙しいのか暇なのかよくわからん。現在関西滞在中で、まだいつになくはやく帰れているので、ちとうろうろする。というわけで、長岡天満宮へ。桜はすでに散っている感じかなあ、ちょっと残念。長岡天満宮は見返り天神とよばれ、キリシマツツジの名所であるらしい。ツツジということは五月ごろかなあ。。。「 見返り天神」とよばれるのは、菅原道真が太宰府に左遷される前に腰掛けて名残惜しんだ石「見返り岩」があるかららしい。
当面京都滞在になりそうなのであるが、京都には十数年前に4年間住んでいたのだ。。。が、いつでもいけると思っていたので名所はあんまり回らず、JRA京都とパチンコ店しか知らない。。。今度はいろいろ回ってみたいと思う。仕事は・・・忘れる。
April 03, 2006
●Snow Borne Sorrow
デヴィッド・シルビアンが実弟スティーヴ・ジャンセン、バーント・フリードマンとグループを組んでいたので買ってみた。nine horses というグループ名はあんまり意味がないみたいなんだけど、「Snow Borne Sorrow」はやはり美しい。というか、いい加減に聴いている僕にはいつものデヴィッド・シルビアンのようにも聴こえる。バーント・フリードマンのせいかエレクトロニカ的な音も入っていていっそうアンビエント。
ただいい加減に聴いているので、けっこう似た感じに聴こえてしまうんだけど、ファンには怒られそうだなあ。しかし大味なバンドの合間にはまるで万華鏡のようなしのびやかできらびやかな音の世界に沈むのも良いかもしれない。ぶくぶく。いや、沈むというよりは浮遊感かな?ただ軽さではなく、周囲の異様な重さなの中での浮遊感とでも言いましょうか。
プログレじゃないけどテクノでもないので、一応両方に入れてみよう。
●宇宙の果てのレストラン
続けてダグラス・アダムスの「宇宙の果てのレストラン」を読む。うーん、いい感じ。つうかこちらのほうが好きかもしれない。2巻目になると、登場人物の個性が明確になって、それに輪をかけて活躍してよろしい。特にマーヴィン様のファンである私は、その登場にあきれるやらうれしいやらでしたよ。
レストランの「宇宙の果て」は The End of Universe で、これは、まあ果てなんだけど、いろいろですなあ。うーん、いろいろ書きたいけど、でもさすがにまずいのもあるなあ。最後のフォードとアーサーの落ちはある程度読めたんだけど、それでも楽しい、楽しすぎるということで★4.5 です。もう今週には「宇宙クリケット大戦争」が出るようだけど、どうやって集まる?
April 01, 2006
●カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲
日々是研究所で問い合わせがあったのでこの曲を。マンドリンは入れていませんが。マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲」はそりゃもう有名曲なんで、もっと良い演奏がどこでも手に入りますから、まああんまり期待せずに聴いてください。