今回のテーマはボルドー右岸。テロワールや造り手、主要品種の違いで多種多様。
サンテミリオンは1996年の格付け改定から10年経った2006年に再度格付け見直し。
フランスお家芸の政治的な動きがあって一度は無効化されるも一旦は落ち着き。
◆2001 Ch. Trotte Vieille St-Emilion 1er Grand Cru Classe B (ブラインド)
◆2005 Le Joyau du Chateau Le Queyroux Cotes de Blaye (ブラインド)
どちらが格付けワインでしょうという問題。前者を挙げたのが7名、後者は10名。
前者は伝統的作風で赤ベリー、塩気の強いミネラルの香り。澱も多く熟成感強い。
Ch Batailleyを所有する娘婿Philippe Castejaが所有。コンサルはDenis Dubourdieu。
後者もミネラル感一杯。ビオでやや青っぽい印象。上品だがインパクトは弱い。
Merlot50%、CS47%、フィロキセラ前のPV3%。 課長馬耕作のラベルがイケてない。
◆2005 Ch. Le Puy Cotes de Francs
1ヶ月前に試飲済み。なぜか湿ったクッキーの香りがする。ビオ臭さは相変わらず。
◆2000 Ch. Pavie Macquin St-Emilion (Grand Cru Classe、現1er Grand Cru Classe B)
粘性強く漆黒。赤黒ベリー系の香り、シルキーなタンニン、舌先に伸びる凝縮感。
醸造Stephane Derenoncourt、コンサルMichel Rolland。パヴィ・マカン美味い。
◆2003 Ch. de Chambrun Lalande-de-Pomerol
Jean-Philippe Janoueix醸造。ララン・ド・ポムロールはポムロールの北。
樽香が独特でレーズンチョコの香り。味わい滑らかだがタンニンは暴れ気味。
◆2005 Ch. Martet "Reserve de Famille" Sainte-Foy-Bordeaux
マイナーなAOCサント・フォア・ボルドーのマルテ。醸造担当Louis Mitjavile。
黒葡萄系でタンニン強し。濃厚な果実とややくどい味わい。メルロー一色です。
◆2001 Ch, Magrez-Fombrauge St-Emilion (Grand Cru)
Grand Cruなのに高額。コンサルはMichel Rolland。品種はMerlot80%、CF20%。
黒ベリー、カカオの香り。大きな構造。凝縮感もあり将来性豊か。造りが良いです。
◆1989 Ch. Cheval Blanc St-Emilion (1er Grand Cru Classe A)
映画「Sideways」で1961年物が無残にも飲み干されたシュヴァル・ブラン。
Graves系。青果実、ハーブ、ミネラルの香り。口腔内に広がる地球。薄旨伸びる君。
◆1983 Ch. Ausone St-Emilion (1er Grand Cru Classe A)
Cheval Blanc37haに対して7haしかないオーゾンヌ。Cotes系で石灰粘土質土壌。
黒ベリー、ミネラル、カカオの香り。静謐な印象で右中間宇宙観。まだ若い印象。
◆1988 Ch. Clinet Pomerol
こちらのクリネもMichel Rollandがコンサル。畑は9haと些少。土壌は粘土&砂利質。
花やハーブの上品な香り。よく伸びる凝縮感。貴婦人といった風情ですね。
◆1993 Ch. Lafleur Pomerol
Jean-Pierre Moueixが手掛けるさらに希少な4.5haの畑。時にはPetrusを凌ぐとも。
花、ハーブ、塩気強いミネラルの香り。血肉も。タンニンが舌を刺激して萎ませる。
白眉はオーゾンヌ。次点ラフルール。マグレ・フォンブロージュの大きな構造も興味深し。
シュバルブランはCF系の香りが苦手。衛星地区ではMartetが黒果実濃い系で良し。
シュヴァルブランとオーゾンヌの人気投票では主宰を除けば10vs9でシュヴァルブラン勝利。
主宰はオーゾンヌ派だったので結局は同点引き分けということですかね。
右岸四銃士。
オーゾンヌ。2010年宇宙の旅。
最後はすっきり系の白ワインで〆。
◇2008 Cotes du Rhone Blanc Reserve Perrin
コメントする